居城の一室
- (株)トミーウォーカー運営の商業PBWシルバーレインのPC静月・明良(b24511)、レイナ・クレイシャン(b25393)、中原・春美(b32109)の合同キャラブログです。
[PR]
[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。
或る日の電話
トゥルルルル、トゥルルルル
『はい、もしもし』
「お久しぶりですお父様。春美です」
『しばらくぶりだね春美。元気にしていたかい?』
「えぇ。ここ最近は体調もよくて、今年に入ってから体育の授業を欠席したことがないんですのよ」
『それはよかった』
「……お父様」
『なんだい?』
「今日は大事な話があって電話をかけさせてもらいました」
「お父様、お母様を精神病院に入院させてください」
『……それは、母さんの精神が病んでいると言いたいわけかい?』
「そうではないと思っている、なんて申しませんわよね?」
『……君は聡い子だ。ただ何もないのにそんなことを言ったりはしないだろう?…どうしてそう思うんだい?』
「…お父様、お母様が見えないモノが見える…いいえ、その見えないモノを操ることが出来ることはご存知ですわね?
そのような人は成人後『まれに』精神に異常をきたすことがあるのです」
『…母さんが『そう』だと、君は思うのだね?』
「……むしろ、『そう』でない方が恐ろしいですわ」
『……春美。例え母さんが君の言うとおり病んでいるとしても、僕は母さんを病院に放り込んだりはしない。父さんはずっと母さんと一緒にいるよ。
君の言うとおり母さんが心に病を持っていても、僕は一生でも面倒を見続けるよ』
「……なぜ?」
『…母さんを愛しているからさ』
「……一度、裏切ったと言うのに?」
『…覚えていたんだね。まだあの頃は小さかったし、今まで一度も口に出さなかったから忘れているものだと思っていたよ』
「……あれほどの衝撃、忘れることの方が難しいですわ」
『…うん、そうだね。
確かに僕は彼女を裏切った。別の女(ひと)と、君を連れて母さんから逃げようとした。…だからだよ』
「お父様は、あのときのことを気の迷いとでも言うのですか?明子さんのことを…」
『…いいや、あの時確かに僕は彼女のことを愛していた。母さんにも…疲れていた。だけど…』
「だけど、何?明子さんはお母様に殺されたのですよ!?」
『……それでも、僕は母さんのことも愛していた。
僕が裏切らなければ明子さんも…聖司君も死なずに済んだ。母さんも、あそこまでひどくはならなかった。
母さんをもう二度と裏切らず、一生離れないことは僕の償いであり、罰であり…愛なんだ』
「……わかりません。お父様がそこまでする気持ちが」
『父さんが何も考えず母さんと結婚したとでも思っているのかい?
神様の前で嘘偽りなく永遠の愛を誓えると思ったから結婚したんだ』
「……やはり、理解できませんわ。何故あのような人を…」
『…無理に理解しようとしなくてもいいよ。それは父さんと母さんのことなんだから』
『…だから、君は縛られることなく自由に生きればいいんだ。春美』
「……」
『すべては僕のことだ。お前は何も背負わなくてもいいんだよ』
「……お父様」
『…あぁ、すまない。そろそろ会議が始まる。
…ありがとう、春美。母さんを心配してくれて』
「……」
『また今度こちらから電話するよ。それじゃあ、身体には気をつけるんだよ』
「…えぇ。お父様も、お元気で」
『あぁ。それじゃあね』
ぷつっ。ツー、ツー、
「……あんな女の心配など、していませんわ」
この記事にコメントする
プラグイン
カレンダー
リンク
カテゴリー
最新記事
最新トラックバック
プロフィール
岡・耶麻(さて私は何処でしょう)
(おか・やま)
運命予報(できない)士
『結社枠が足りない。』
明ちゃんレイナ様春美さん他若干名の背後にある残留思念。詠唱銀の振り掛け禁止。チョコと猫と幼女とノマカプと我が子をこよなく愛する。銀雨用メッセあったりします。お手紙でどうぞ。
理性□□□■◇感情
狡猾□□□■□純真
秩序□□□■□自由
計画□□□□■行動
仕事□□□□■遊び
入学理由:能力者(てかフリスペ)のいる環境に憧れた