戦争の余熱と反省

えー、みなさん戦争お疲れ様です。

…え？早い？いや、暇なんで。結果待ってんの。

うちの子たちはレイナ様を除く全員が重傷という結果になりました。
そしてお姫さまは朝比奈瑞貴君を成敗しにメリケンさんを引きずって天守閣に突撃してきました。
なんか、瑞貴君が気に食わないそうです。無事に帰ってくるといいです。

さて、続きは重傷者の呟きです。なんか書いたら恥ずかしくなったので折りたたみぱったん。


 

後方支援の救護キャンプ。苦しみ呻く重傷者の中、横たわってぼんやりと天井に視線を向ける明良。


「…オレ、リリスを倒すことばかり考えてて頭に血が上ってた…。
　だから先輩も、自分も守ることが出来なかった…」

「…ありがと、岩崎先輩。……オレの分まで、殴ってきてくれ」

「……これじゃ、ダメだ…。冷静になって、状況を理解して動かないと…。強くなんて、なれねぇ…」

「…理沙姉、源蔵さん…。…オレ、もっと強くなりたいよ…」


ごろん、と明良はうつ伏せになり、誰にも気付かれないように静かに涙をこぼした。







そこから遠くのキャンプ。同じく横たわっている春美の姿。
いつもニコニコと笑っている目が空ろに宙を見る。


「…奴は、二つもの愛を、幸せをその手で壊した。だから、天誅を下さないと」

「力不足は承知の上だった。それでも一矢報いてやりたかった。そこに破滅しかないと知ってても」

「……でも、本当にそれだけ？私は……」

「自分のためだけの国を作ろうとした彼とお母様を…重ねていた…」


その呟きを最後に、彼女は死んだように深く眠りに付いた。